高利商工ローン被害対策

 
 高利商工ローン被害とは,銀行等の通常金融機関から借入の困難となった中小企業や個人事業者の方が,利息制限法を遥かに超える高利で融資を受け,経営者やその家族が個人としても連帯保証人となった中で,高利の負担に耐えかねて支払が困難に立ち至った場合に,利息制限法に基づく残債務の引き直し計算をして,法的に無効な高利の支払から救済する事件です。
 
 高利商工ローンの代表的な貸金業者は,ロプロ(旧「日栄」)やSFCG(旧「商工フ
ァンド」 ),シティズやアイフルといった業者です。これらの業者は,手形や保証人,そして不動産担保等の法的手段を弄して,いわゆるグレーゾーン金利での貸し付けを行い,暴利を貪ってきました。
 
 当事務所では,早くからこのような高利の支払に苦しむ業者の皆さんや保証人の方から依頼を受けて,利息制限法に基づく正当な残債務の支払交渉や裁判に当たってきました。
 
 そして全国の同事件を取り扱う弁護団と協力し,最高裁で利息制限法に基づく解決基準を獲得し,他方でグレーゾーン金利の廃止を勝ち取って,高利被害に喘ぐ事業者の救済に当たってきました。
 
 これらの事件処理は,前記最高裁判例やグレーゾーン金利廃止により,今では一般の弁護士が容易に対応できるようになりましたが,業者側があの手この手に対抗すると対応が困難となってしまいます。しかし当事務所では,業者側の最後の抵抗に対しても,止めを刺すべく法的主張を構成し,高利社会の撲滅を目指して奮闘しております。

費用

 
   (ア) 金銭または財産請求交渉事件
    着手金 請求金額ないし請求財産の3~5%程度
    報 酬 同10%程度
   (イ) 金銭請求または財産請求訴訟事件
   着手金 請求金額ないし請求財産額の5%程度
            (但し,交渉前置事案は3%程度)
   報 酬 同額の10~15%程度
   (ウ) 同控訴・上告事案
    原審判決結果の内容を踏まえて控訴・上告着手金額及び報酬額につき,ご相談の上決めさせていただきます。

翔の事件簿

 
(ア) SFCG債権譲渡と「日本振興銀行」対応について
 
 高利商工ローン業者の雄であったSFCG(旧「商工ファンド)が,民事再生法申立が認められず,2009年4月21日,正式に破産に至りました。
 
 私が社会問題化していた高利商工ローン被害にかかわるようになったのは平成12年春頃でした。以後9年に渡りロプロ(旧「日栄」)とSFCGを含む高利商工ローン問題に取り組んできました。その間全国の弁護士が弁護団を組み,全国各地の裁判所での闘いを経て,両社の高金利徴収を許さない最高裁判決をかちとり,過払金の返還訴訟を起こすなどして,両社を追い詰めてきました。ロプロも,最近は破綻に瀕しており,これまでの闘いを振り返ると万感の思いが込み上げてきます。
 
 しかしSFCGの元社長であった大島健伸はしぶとく,破綻が見え始めた平成20年夏頃から,支払期限前の一括請求という無理な債権回収行為を行い,他方同年11月頃からは,貸付債権を「日本振興銀行」やその他の信託銀行等に債権譲渡をし,資産を関連会社に移転分散するなどの資産隠しを行い,責任逃れをはかりました。
 
 全国弁護団は,大島健伸個人に対する個人破産申立を行い,6月4日東京地裁はこれを認めました。そのため今後は破産管財人と協力しながら,大島健伸に対する民事・刑事の責任追及を行っていくことになります。
 
 他方で,SFCGが破産直前に行った「日本振興銀行」等に対する貸付債権譲渡に伴う問題が残されています。
 
 「日本振興銀行」は,SFCGが利息制限法を超える違法金利で貸付をしていたことを知りながら,SFCG主張の債権額をそのまま債務者に請求してきています。上記債権は,利息制限法に基づく引き直し計算を行うと,実際は相当の減額になり,中にはすでに過払に至っている債務者もいます。しかし,事情を知らない多くの債務者は,「日本振興銀行」の,「銀行」の名前を信用し,返済義務のない債務の弁済を余儀なくされています。
 
 また「日本振興銀行」は,債務者を弁護士に相談に出向かせないようにするため,債務者に対し,手の込んだ工作をしています。
 
 SFCGと大島健伸は,資産回収のため,「日本振興銀行」のほか,複数の信託銀行に対しても,二重に貸付債権を譲渡しており,7月になって信託銀行等からも,債務者に対して債権譲渡の通知が来るようになっています。信託銀行の場合も,弁済すべき債務額の確定については問題があります。
 
 SFCGから借入をし,あるいはその保証人となっている皆さんは,今後日本振興銀行や信託銀行等から債権譲渡の連絡や請求がきた場合には,あわてて支払に応ずることなく,是非一度弁護士にご相談下さい。
 
(弁護士 佐藤大志)
 
(イ) SFCG第1回破産債権者集会と過払金返還の見通し
 
 SFCG(旧「商工ファンド)が,2009年4月21日破産し,同社の第1回破産債権者集会が10月28日に東京日比谷公会堂で開催されました。
 
 同集会では,破産管財人となった瀬戸弁護士より,それまでの調査結果が報告され,民事再生申立ての時期から多額の会社資産が外部に不正に移転されたり,大島健伸個人に報酬を増額して支払われたりしていた事実調査の報告がなされ,他方これらに対し否認権を行使して一部資産回収をしてきた経緯や大島健伸から2億4000万円を返還させた等の報告がなされました。
 
 他方破産債権届出としては,過払金破産債権届出が2万5700件で総額408億円であるのに対し,金融機関からの届出額が3兆0591億円にもなっているとの報告がなされ,否認権行使による資産取戻が功を奏したとしても,過払金債権者に対する配当がほとんど期待できないことも判明してきました。
 
 当日は,大島健伸個人に対する破産債権者集会でもあり,弁護団は大島本人の出頭を強く求めてきましたが,結局代理人2名が出席しただけで,大島の謝罪文を読みあげました。
 
 同謝罪文によれば,大島は,個人資産を全て投げ打って債権者に責任をとる旨述べておりましたが,なお巧妙な資産隠しがなされている可能性は否定できず,今後も弁護団として管財人の対応を支援し,見守る必要があります。
 
 なお,SFCG関係の取引者の中には,利息制限法による引き直計算をしても,借入残金が残るため,SFCGや債権譲渡先である日本振興銀行等への返済を迫られる債務者も多数存在します。
 
 SFCG管財人からも,このような債務者に対し一斉に請求通知書が送付されておりますので,その場合には今後債務弁済交渉が必要となるため,当事務所にご相談下さい。

(弁護士 佐藤大志)


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